『20代で得た知見』を読んだ。「なんか違う」を言葉にする
Fの『20代で得た知見』を読んだ。
今回取り上げたいのは、「審美眼とは違和感のことである」という言葉。このブログをAIと作る間、自分は何度も「ダサい」「その色はやめて」と言ってきた。そのやり取りを、この言葉から振り返ってみる。
書影:KADOKAWA『20代で得た知見』より。© F / KADOKAWA
日常の断片を集めた本
『20代で得た知見』は、Fによるエッセイ集だ。人との会話や日々の出来事から生まれた考えが、短い文章で綴られている。話題は生き方や仕事、人間関係、恋愛などにわたる。
この記事では、その中の一つを、自分のものづくりの話に引き寄せてみたい。
「なんか違う」が先に出てくる
審美眼とは違和感のことである
出典:F『20代で得た知見』。出版社の内容紹介にも掲載されている項目。
この言葉から考えたいのは、まだ理由を説明できない違和感にも、見直す手がかりがあるということだ。
このサイトのファビコンを作ったとき、自分は最初の案に納得しなかった。「m」を使った案も、オレンジの色も気に入らず、別の案を出してもらった。
記事のサムネイルでも、「幾何学的にして」「背景の色はそれをやめて」と注文を重ねた。
最初から完成形を細かく指定していたわけではない。出てきたものを見て、違うと感じたところを返していた。
ただ、「ダサい」だけでは、相手も次に何を変えればいいのか分からない。色なのか、形なのか、雰囲気なのか。そこまで言葉にすると、次の案で確かめることができる。
隣と比べると、違いが見えた
分かりやすかったのが、TOPページのAboutとWorkだった。
Workがほぼ空だったので、作品の画像と説明を入れてもらった。情報は増えた。でも、隣のAboutと並べると、フォントサイズや余白が違っていた。
そこで「全て合わせたい」と伝えた。
文字サイズ、行間、余白、画像の枠。最終的には、同じCSSを使う形に揃えた。何を変えたのかがはっきりしているので、直したあとに比べられる。
違和感を持つだけで、いいものができるとは限らない。どこが違うのかを探して、実際に変えて、もう一度見る。自分の好みを形にするには、その往復が要る。
自分の判断も残しておく
AIに頼めば、次の案はすぐに出てくる。このブログでも、文章や画像、画面を一緒に作っている。
その中で自分が決めてきたのは、どれを採用するか、どこを直すか、何を公開するかだった。出てきたものを見て「いいね」と言うことも、「違う」と返すこともある。
完成した画面だけを見ると、その途中は分からない。ファビコンの色を変えたことも、サムネイルをやり直したことも、隣のカードと文字を揃えたことも、公開後のページには残らない。
だから、こういう小さな判断も文章にしておきたい。
何に違和感があって、どう直したのか。自分の「なんか違う」を、次に使える言葉にして残しておく。
読んだ本
- 書名:20代で得た知見
- 著者:F
- 出版社:KADOKAWA
- 発売日:2020年9月19日
- 書籍情報:出版社のページ
書誌情報・本の紹介・引用の表記は、出版社の公開情報を参照しています。サイト制作の話は、このブログを作った際のやり取りをもとにしています。