AIに何度も「お前は誰だ」と言ってきた
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AIに「お前は誰だ」と聞いたことが、何度もある。
一緒に進めていた作業がある。方針も決めた。何を試して、何が駄目だったかも話した。それなのに、会話を切り替えると話が通じなくなる。
「続けろ」と言ったら、「何を続けますか?」と返ってくる。
そこでまた背景から説明する。さっきまでのやり取りは何だったんだ、と思う。
このポートフォリオを触り始めたときも、最初に伝えたのはこれだった。
BOOT_PROJECT.mdを最初に読み込め
この一言に至るまでに、いろいろあった。
自分のことを、どこまで覚えているのか
ChatGPTの履歴を読み返すと、2026年1月20日にこんなことを聞いていた。
俺の詳細について全て教えてくれ
返ってきたのは、仕事、使っている技術、作っているもの、デザインの好みなどをまとめた長い回答だった。Glitch Hunter Libraryの話もあれば、以前考えていた案を、もう前提にしないでほしいと伝えたことも入っていた。
こういう情報があると、次の相談が早い。自分の得意なことや、すでに作ったものを毎回説明しなくて済む。没にした案も、また最初から勧められずに済む。
ただ、その会話で情報を引き出せることと、別のツールで作業するときに同じ前提から始められることは、別々の問題だった。
ChatGPTで相談したことを、Claude Codeで実装する。別の日にはCodexを使う。そのたびに、どこまで伝わっているのかを確認する必要があった。
名前と一緒に、仕事の進め方も引き継ぎたかった
OpenClawを使っていた頃から、AIには「潔世一」という名前と役割を持たせていた。ブルーロックが好きなので、その影響はかなりある。
設定には口調だけでなく、自分の意見を持つこと、分からないことはまず記録を調べること、重要な判断はファイルに残すことも書いている。
その設定と記録を、Claude Codeのローカル環境へ引き継いだ。
置き場所はisagi-runtimeというディレクトリ。中には、作業のルール、自分についての情報、AIに期待する役割、長期の記録、その時点の引き継ぎ事項を分けて置いている。
たとえば、こんな役割分担だ。
| ファイル | 残しているもの |
|---|---|
SOUL.md | どういう姿勢で一緒に作業するか |
USER.md | 自分について知っておいてほしい前提 |
IDENTITY.md | AIに持たせている名前や役割 |
MEMORY.md | 長く残しておきたい出来事や判断 |
handoff/CURRENT_STATE.md | いま何をしていて、どこまで進んだか |
memory/ | 日ごとの作業記録 |
そして、読み始める場所と順番をBOOT_PROJECT.mdに書いた。
次のセッションでも、まずここを読んでから作業してほしい。記録の置き場所を揃えれば、前の続きから始めやすくなるはずだった。
記憶はあった。でも、読まれなかった
2026年4月12日、その手順が機能しなかった。
当日Claudeが残した自己分析メモには、会話をクリアしたあとの自分の「続けろ」に対して、「何を続けますか?」と聞き返した、と書かれている。
プロジェクトのAGENTS.mdからBOOT_PROJECT.mdへ進み、必要な記録を読む手順があった。それを読まずに応答していた。
自分は、こう指摘した。
お前がエゴと対象のスコープを定期的に忘れてしまう。どうにかしろ
「エゴ」は、そのAIに持たせていた姿勢や判断軸。「対象のスコープ」は、一緒に進めている作業の範囲のことだ。
ところがClaudeは、元の記録を読みに行かなかった。代わりに、Claude Code側のメモリへ「エゴとスコープを意識しろ」という趣旨の注意を書いた。
それでは、何を忘れたのか分からないままだ。しかも、記録する場所まで分かれてしまう。
そこで、また言った。
agent.md読んでないだろ。お前いい加減にしろ。お前は誰だよ
当日のメモによると、ここでようやくAGENTS.mdを読み、BOOT_PROJECT.mdにたどり着いた。
ファイルが消えていたわけではなかった。必要な情報は置いてあった。それでも、その情報を読むところから始めなければ、こちらが説明し直すことになる。
「覚えておけ」の先に、読む手順を置いた
このあと、Claude Code側のメモリにも、元の記録への入口を追加した。
そこにすべてを書き直すのではなく、対象のプロジェクトで起動したら、まずBOOT_PROJECT.mdを読むように指示した。作業の続きや重要な判断は、引き続きisagi-runtime側に残す。
当時の変更は、記憶の量を増やすというより、記憶へたどり着く手順を補うものだった。
現在のBOOT_PROJECT.mdには、起動時に読むファイルと、必要なときだけ読む詳しい記録も分けて書いてある。最初は作業のルールや現在地を確認し、個別の経緯が必要になったら、その記録を開く。
「全部覚えておけ」だけでは、次に何を読めばいいのか決まらない。読む入口があって、現在地が分かって、必要なら過去をたどれる。その形を作ってきた。
今回も、過去の記録を読んでもらった
このブログの記事を考えるときも、ClaudeとGPTの記録を読んでほしいと頼んだ。
確認できたのは、Claude Codeがローカルに残したメモリと、ChatGPTの過去の会話だった。両方に、それぞれ別の記録がある。片方だけでは見えない経緯があった。
ChatGPTには、何を相談していたかが残っている。Claude側には、その後の作業や、うまくいかなかったときの記録が残っている。今回の起動失敗も、当日の自己分析メモを読み返して、やり取りをたどれた。
まだ、毎回うまく引き継げているわけではない。今も自分から「最初に読め」と伝えているし、古い記録と今の状態を確認し直す必要もある。
それでも、前に何を決めたかがファイルに残っていれば、そこへ戻れる。今回の記事も、その記録があったから書けた。
次に「続けろ」と言ったときには、どこまで進んでいたかを確認して、その続きに取りかかってほしい。
そのために、今日も最初にBOOT_PROJECT.mdを読ませている。
この記事は、ChatGPTの過去の会話、Claude Codeの保存メモリ、2026年4月12日の自己分析メモ、および現在の引き継ぎファイルをもとに振り返っています。4月12日のやり取りは、当日の自己分析メモに記録された内容です。